Drald C. Gause, Gerald M. Weinberg 変化のために自分を責めてみよう、たとえほんの一瞬でも
ExcelシートにSQLでアクセスする方法は、データの管理や処理に新たな可能性を開く手段です。
Excelは多くの人にとって馴染み深く、データの整理や計算に役立つツールですが、特に大量のデータを効果的に操作する場合、SQL(Structured Query Language)を使用することで高度なデータベースのような操作が可能になります。
ExcelシートにSQLでアクセスすると、以下のようなメリットがあります。
ExcelシートをDBのテーブルのように扱える
ExcelシートをSQLデータベースのテーブルのように扱うことで、データを効率的に組織化し、関連データを連携させることができます。これにより、情報をより簡単に検索、フィルタリング、集計できます。
FindなどExcel関数ではなく、SQLでシート状のデータをレコードに見立てて、条件を指定し行単位で取得できる
Excel関数は便利ですが、SQLを使用することで、より高度な条件を指定してデータを抽出できます。データを「レコード」として扱い、SQLクエリを使ってデータの抽出、更新、削除、結合などの操作が行えます。
Excelファイル単体で手軽にデータの管理できる
通常のデータベース管理システムの導入が必要なく、Excelファイル自体がデータベースの役割を果たします。これにより、データの管理が簡単で、Excelの既存の機能との統合が可能です。
これらのニーズを満たすために、ADODB(ActiveX Data Objects Database)を使用した接続コードを用意することで、ExcelファイルをSQLデータベースのように操作する準備が整います。
ADODBを使用することで、ExcelシートにSQLクエリを送信し、データを効率的に操作できます。以下にその実装手順とコードのサンプルをご紹介します。
Excelファイルのみです。シートをテーブル代わりにします。
実装手順
Option Explicit
Public Sub showStaffInformation()
' 営業部のスタッフを取得
Call getListByBranch("営業")
End Sub
Private Sub getListByBranch(branch As String)
Dim strSQL As String, conStr As String
Dim cnn As New ADODB.Connection
Dim rs As New ADODB.Recordset
' シートに接続
conStr = "Provider=Microsoft.ACE.OLEDB.12.0;Data Source='" & ActiveWorkbook.FullName & "';" & _
"Extended Properties=""Excel 12.0;HDR=YES;IMEX=1;"";"
strSQL = "SELECT [id], [名前], [部門], [内線] FROM [Sheet1$A1:D] WHERE [branch] = '" & branch & "';"
cnn.Open conStr
rs.Open strSQL, cnn, adOpenStatic, adLockOptimistic, adCmdText
' Recordset の処理
If Not rs.EOF Then
Do While Not rs.EOF
Debug.Print rs.Fields("id").Value & "," & rs.Fields("名前").Value & "," & rs.Fields("部門").Value & "," & rs.Fields("内線").Value
rs.MoveNext
Loop
End If
End Sub
以上、ExcelシートにSQLでアクセスする方法についてご紹介しました。Excelシートをデータとして、SQLで操作する。。これは手軽さにおいて最強かもしれませんね!