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令和5年 春期 AM1 問15

次に示すような組織の業務環境において、特定のIPセグメントのIPアドレスを幹部のPCに動的に割り当て、一部のサーバへのアクセスをそのIPセグメントからだけ許可することによって、幹部のPCだけが当該サーバにアクセスできるようにしたい。 利用するセキュリティ対策として、適切なものはどれか。

[組織の業務環境]

  • 業務ではサーバにアクセスする。 サーバは、組織の内部ネットワークからだけアクセスできる。
  • 幹部及び一般従業員は同一フロアで業務を行っており、日によって席が異なるフリーアドレス制を取っている。
  • 各席には有線ポートが設置されており、PCを接続して組織内部ネットワークに接続する。
  • ネットワークスイッチ1台に全てのサーバが接続されている。
選択肢
IDS
IPマスカレード
スタティックVLAN
認証VLAN


解答:



ポイント:

用語の説明

ア)IDS (Intrusion Detection System)
IDSは、ネットワークやシステムにおいて、不正アクセスやセキュリティ侵害の試みを監視し、異常な活動を検出して警告またはアラートを生成するセキュリティツールです。ネットワークの脅威検出や監視に使用されます。

イ)IPマスカレード (IP Masquerade)
IPマスカレードは、ネットワーク上のデバイスが外部ネットワークと通信する際に、内部デバイスのIPアドレスを隠し、一つの外部IPアドレスを使用する技術です。主にNAT(Network Address Translation)を使用して、内部デバイスのプライバシーを保護し、セキュリティを向上させます。

ウ)スタティックVLAN (Static VLAN)
スタティックVLANは、物理的なネットワークスイッチポートに割り当てられた仮想LAN(VLAN)が、静的に設定されているVLANです。特定のポートが特定のVLANに関連付けられ、変更が必要な場合は手動で設定する方式です。

エ)認証VLAN (Authentication VLAN)
認証VLANは、ネットワークデバイスがネットワークに接続された際に、認証プロセスを経て動的にVLANに割り当てられる仮想LANです。ユーザーやデバイスが正当な認証を通過すると、そのデバイスは指定されたVLANにアクセスできるようになります。セキュリティの向上やアクセス制御に使用されます。

どれが適しているの?

このシナリオでは、「認証VLAN(Authentication VLAN)」が最適です。理由は以下の通りです。

  1. 認証とアクセス制御
    幹部のPCが特定のIPセグメントに動的に割り当てられ、認証VLANを通過するために認証プロセスを経なければなりません。このプロセスを経たデバイスだけが特定のサーバへのアクセスを許可され、アクセス制御が確立されます。
  2. 柔軟性とセキュリティ
    認証VLANはセキュリティと柔軟性を提供します。幹部のPCは認証を通過し、他のデバイスと分離されたVLANに割り当てられ、アクセスが制限されます。スタティックVLANよりも柔軟で、新しいデバイスが簡単に認証プロセスを経て追加できます。

  3. アクセスコントロール
    認証VLANはユーザーやデバイスに対する厳格なアクセスコントロールを提供し、ネットワークへの不正アクセスを防ぎます。スタティックVLANは手動での設定が必要であり、アクセス制御が認証VLANよりも制限されています。

したがって、認証VLANはセキュリティとアクセス制御を強化し、幹部のPCだけが当該サーバにアクセスできるようにするために適しています。



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更新日:2023-09-07